ご依頼の経緯
A社は東京都小平市にて新たに設立された法人で、内装工事業を主業とする企業です。代表者は「設立当初から法令順守を徹底し、建設業許可を取得した上で会社を成長させたい」との強い方針をお持ちでした。
しかし、建設業許可取得にはいくつかの厳格な要件があり、A社はその中でも「経営業務の管理責任者(経管)」の要件を満たすことができていませんでした。専任技術者については資格を持った方が在籍していましたが、経管として認定される5年以上の経営経験を持つ役員がいなかったため、許可申請ができない状況だったのです。
このような中、取引先の金融機関から当事務所をご紹介いただき、許可取得に向けたサポートのご依頼をいただきました。
担当行政書士のコメント
当事務所ではまず、A社の社内人員だけでは経営業務管理責任者の要件を満たせないことを確認し、その上で他の選択肢を検討しました。そこで金融機関との連携を活かし、建設業の廃業を検討していた地元企業の元代表者とA社のマッチングを実現する提案を行いました。
新たに役員として就任いただく方の建設業経験が、要件を満たすかを丁寧に検証し、過去の請求書や契約書などの証憑を収集。行政が納得できるような形で実績を整理し、申請書類一式を整備いたしました。
工夫した点
この事例では、以下のような工夫を行いました。
- 地元金融機関との連携を活用し、実績ある建設業者とのマッチングを実現
- 新役員の建設業経験を客観的な資料(請求書・契約書等)で裏付け
- 行政庁との事前相談を通じて、書類内容に不備が出ないよう綿密に準備
これにより、当初は許可申請が難しいと思われた状況を打開し、申請から比較的短期間での許可取得に至りました。
その結果
A社は無事、東京都における建設業許可を取得することができました。新たに加わった役員は、経営業務管理責任者としての経験と知見を活かし、現在はA社の経営面にも貢献しています。
将来的には、もともと在籍していた役員が経営経験を積み、3~4年後を目途に社内で経管を担える体制を整える計画もスタートしています。このように、中長期的な視点で企業内の成長と自立を見据えた経営体制づくりが進んでいます。
お客様の声
最初は建設業許可の取得に何が必要かも分からず、正直なところ「本当に取れるのだろうか」と不安でした。しかし、先生が丁寧に制度の説明をしてくださり、当社に足りない要素を明確にしてくれました。
特に、建設業者様とのマッチングをご提案いただいたときは驚きましたが、それが許可取得のカギとなったのは間違いありません。今では安心して事業に取り組むことができ、経営体制にも厚みが出てきたと実感しています。
小平市で建設業許可取得を検討されている方へ
東京都小平市で建設業を営もうとされている方の中には、「経営業務管理責任者の要件を満たせる人がいない」といった理由で申請を断念しようとしている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、今回のA社のように、外部との連携や実務的な工夫によって、問題を乗り越える道は存在します。
当事務所では、地域のネットワークと制度に精通した専門知識を活かし、お客様ごとの課題に最適な形でサポートいたします。小平市を拠点に建設業許可を目指す方は、ぜひ一度ご相談ください。